会いに来て!「巨大猫」2頭のジャガー

いろいろな猫の生き方(28)

 少年にジャガーが近づいている……。でも、安心してください。分厚いガラスが間にあるんです。栃木県の那須どうぶつ王国内に3月オープンした「WETLAND(ウェットランド)」に、猫科の動物たちを訪ねました。

 WETLANDは、亜熱帯の湿地に暮らす動物たちの世界を再現した施設。ヒョウ柄パーカの男の子を見つけた飼育員さんが、ヒョウとジャガーの柄の違いを解説してくれました。動物の生態をよく知る飼育員さんが安全面に配慮しながらレクチャーしてくれます。

 猛獣以外の動物は基本、施設内で放し飼いです。ワオキツネザルも、ガラス越しなら安全と分かっているんでしょうね。こんなに接近したツーショット写真を撮ることができます。

 全天候対応型施設ということで、ジャガーといえどもここでは室内大型猫。そのせいかオスのカイくんの表情はほんわか系です。ちなみにカイくんは中国山東省の動物園から、メスのクイちゃんと来日したそうです。

 ジャガーは猫科ではめずらしく、水をいやがりません。器用に水の中の獲物を両手でつかんで口元に運びます。水辺に集まる動物を捕食するため、時には犬かきならぬ猫かき(?)で泳ぐそうです。

 カイくんが食べていたのは、ジャガー担当飼育員の松田さんが、水の中に落としたお肉。カイくんはお肉が出てくる場所を覚えているそうで、ガラスにつかまり立ちをして待っているとか。知性と能力の高さを見せてくれます。

 メスのクイちゃんは、せっかくカイくんがお互いの姿を確認できる場所へ出向いているのに、ちょっとつれない態度をとります。

 クイちゃんは、自分の様子を確認しにくるカイくんが気に入らないのか、うずくまって無視。しかも目付きが厳しい。1歳のクイちゃんと、2歳のカイくん、良いカップルができそうなのに…。

 カイくんにまったく興味を持たないかわりに、クイちゃんは人間の男の子に興味津々の様子。ほとんど動かず、うずくまっていたのに、男の子のそばまで近寄っていきます。

 じっと男の子を見つめるクイちゃん。他に男の子は何人もいるのに、なぜかこの子が気になるよう。男の子が左へ移れば自分も左へと、近寄りたがっています。

 男の子が去っていた後もなごりおしそうな表情。クイちゃんは1歳とまだ若いから、遊び相手が欲しいのかもしれません。

 カイくん、クイちゃんは中国の動物園での呼び名で、近く那須どうぶつ王国で新たに命名される予定だそう。猫との違いを観察しながら、2頭に会ってみませんか。

 那須どうぶつ王国はWETLAND以外にキャットショーやバードショーなど、子どもだけではなく大人も十分楽しめる施設。人気のハシビロコウやマヌルネコもいます。

「那須どうぶつ王国」
栃木県那須郡那須町大島1042-1
電話0287-77-1110
http://www.nasu-oukoku.com/

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)
デザイン事務所コイル代表。ソトネコ写真家&グラフィックデザイナー

2009年猫の島「田代島」を訪れ、「ソトネコたち」の生き方に興味を持ち、月1回、瀬戸内や九州の島で猫たちの写真を撮っている。ソトネコサイトの管理者。著書に『ソトネコJAPAN』『ねこ柄まにあ』『のんびり猫旅』『ねこ暦 七十二候』『ワル子猫カレンダー2018』『ワル猫だもの』『サーバルパーク』『どやにゃん』ほか

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