世界中が注目 ペルー料理の魅力を「ベポカ」で探る

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美食家がうなる「ペルー料理」の名店

 いま、ペルー料理が世界で注目を集めている。美食家がその味にうなり、料理人が鮮やかな個性に驚く。日本でもペルー料理に魅了されたシェフによる、レストランが少しずつ増え始めている。 

 原宿の喧騒けんそうを抜けた先にある、黄色い建物が目印の「bépocah(ベポカ)」は、「ミシュランガイド東京 2017」で、コストパフォーマンスの良い「ビブグルマン」部門に掲載されたレストランだ。ペルー出身のシェフ、ブルーノ・ナカンダカリさんが、躍動感あふれる首都リマの料理を日本に伝えている。

キーライムのフルーティーな酸味がカギ「セビチェ・コン・チチャロン」

 ペルー料理が世界を魅了する理由を探るため、今回は三つの伝統料理をオーダーした。1皿目の「セビチェ・コン・チチャロン」は、ペルー流・鮮魚のマリネ。ペルー料理の代表格だ。ぶつ切りにされた白身魚に、マリネ液がしっかりとからみ、身の軟らかさと、酸味と辛味とのコントラストがおもしろい。舌に辛味が残っていたら、付け合わせのコーンやサツマイモの甘みで箸休めするのがペルーの食べ方なのだとか。 

 ここのセビーチェは、今まで日本で食べたことのない味。聞けばペルー産に近いフルーティーなキーライムを使っているそう。シンプルな料理だけに決め手となる食材や調味料を吟味するのが、本格的な味に仕上げるポイントなのだそう。

見た目も味わいもアートな「カウサ・レジェーナ」

 2皿目は「カウサ・レジェーナ」。黄色い唐辛子で色づけされたマッシュポテトに、鶏肉と野菜のサラダを詰めたもの。運ばれてきた瞬間、絵の具のようなアートな色使いに目を奪われる。中のサラダはライムと唐辛子で味付けされ、酸味と辛味がクセになる。ポテトと一緒に食べると、まろやかな甘みが加わり、ビールの進むおいしさだ。

 味のアクセントは、黄色唐辛子と紫のオリーブでつくられたソース。黄色唐辛子のソースは、マスタードとマヨネーズを組み合わせたような味で、辛味はさほどなく、うま味がある。

魚介からスモーキーフレーバーが薫る「アロス・コン・マリスコス」

 メインの3皿目は「アロス・コン・マリスコス」。見てのとおり、パエリアのようなシーフードご飯だが、やはりそこはペルー流。フランベされた魚介類の香ばしい匂いが食欲をそそる。たまらず魚介のエキスがしみ込んだご飯をパクつくと、いろいろなうま味が押し寄せた。芯を残してカリッと仕上げるのではなく、魚介のスープを残して柔らかい食感にしてあるのも日本人好みでうれしい。半分ほど食べたところでライムを搾ると、フレッシュな酸味が加わって、さらにおいしさが増す。

 食後にすすめられたのがペルー原産の「ピスコ」。ブドウからできた無色の蒸留酒だ。なるほど、ブドウの搾りかすを原料にしたグラッパよりも豊潤な風味。華やかなアロマティック系の品種なのだろう。ライチのような華やかな香りがふわりと漂い、うっとりするような気分になった。

食の多様性とオリジンが世界を魅了する

 素材の新鮮さやうま味が、酸味や辛味とからみ合ったペルー料理にすっかり魅了されてしまった。ペルーには、フンボルト海流やアンデス山脈、アマゾン川流域のジャングルによってもたらされた大自然の恵みが豊富にある。そこに多民族国家ならではの知恵が重なり、さまざまな調理法がミックスされた料理が出来上がったらしい。 

 シェフのブルーノ・ナカンダカリさんに、世界の料理人がペルー料理に注目する理由を聞くと「多様性」と断言。「日本人は『ペルー料理は日本人の口に合う』、と言いますが、スペイン人も同じことを言います」と、様々な国の食文化を取り入れている点を指摘。例えば、フランベの技術は炎を使う中華料理の影響で、しょうゆを使うのは日本の影響なのだ。

  さらにトマト、じゃがいも、とうもろこし、唐辛子など、いまや世界に広がる食材の原産地はペルーで、野菜の原種があるのだという。つまり、ペルー料理は、世界の食のルーツと多様性の両方が合わさってできたもの。料理の原点とエキゾチックさの掛け合わせた食に人々が魅了されないわけがないのだ。

 ベポカでは伝統的なペルー料理だけでなく、シェフが創造性を発揮したオリジナル料理も提供されている。次回もぜひ、進化したペルー料理を食べに訪れたい。(ライター:岡本のぞみ、カメラマン:岡本寿)

【メニュー】(全て税込み)
セビチェ・コン・チチャロン 1,800円(S)/2,700円(L)
カウサ・レジェーナ 1,600円
アロス・コン・マリスコス 2,600円

[店名]ペルー料理 ベポカ
[住所]東京都渋谷区神宮前2-17-6
[営業時間]月~金18:00~25:00(L.O.23:30)、土17:00~24:00(L.O.23:00)
[定休日]日曜日
[問い合わせ先]03-6804-1377
[ページ]https://r.gnavi.co.jp/eha8u9r70000/