希少なネコ科の仲間 壁ドンもする「マヌルネコ」

いろいろな猫の生き方(10)

 ずんぐりとした体形にモフモフの被毛、その上ちょっと、とぼけた表情。ユニークで見ていて飽きない、癒やされると人気のマヌルネコ。準絶滅危惧種に指定されている、ロシアなどが原産のネコ科の動物で、日本では5か所の動物園で(14頭)見ることができる。

「壁ドン」もする恋するマヌル

那須どうぶつ王国の「ポリー」ちゃん(メス、スウェーデン生まれ)は超がつくほど人懐っこい。運が良ければ、ガラス越しに手をついて立ち上がる「壁ドン」を見せてくれる。
左の「ボル」くん(オス)は(埼玉県こども動物自然公園生まれ)は「壁ドン」をする右の「ポリー」ちゃんとペアリング中。
「ボル」くんは「ポリー」ちゃんが気になるが、「ポリー」ちゃんは警戒しているようす。
「ボル」くんはつれない「ポリー」ちゃんに思わず変顔をする? マヌルネコは表情が豊かで楽しい。そんなマヌルネコに魅入られた一人でもある「那須どうぶつ王国」の総支配人が、大量に画像をアップしている。こちらをどうぞ(「壁ドン」写真も提供していただいた)。

かわいい赤ちゃんマヌルネコ絶賛公開中!

 実はこの夏、マヌルネコの飼育数が一気に増えた。埼玉県こども動物自然公園で2014年に生まれた「シャル」(メス)と、2016年に来園したロシア生まれの「レフ」(オス)との間に今年の4月20日、赤ちゃんが5頭も誕生したのだ。子マヌルネコたちは健やかに育ち、園では、現在かわいい姿を公開している。その姿を確かめようと同園へと向かった。

5頭の子マヌルネコの様子。ふつうの猫と違い耳が目の横に広がっているのと、頭部の模様がよく分かる。(写真提供:埼玉県こども動物自然公園)
5月22日に身体チェックをしたときに撮影したもの。猫の子猫と同じように目が「キトンブルー」だ。(写真提供:埼玉県こども動物自然公園)
埼玉県こども動物自然公園のマヌルネコ舎。ABCの3か所から観察できる。Aは正面。Bはネット製のトンネルの中を移動する姿を、Cは奥の部屋から子マヌルたちが現れるところを観察できる。
午後1時の公開直後のA方向から見た様子。母マヌルと2頭の子マヌル(残りの3頭は奥の部屋)は、一気に人だかりになったので、こちらを気にしている。しばらくすると奥の部屋に移動してしまった。
母 「シャル」の後に隠れる子マヌル。この角度で特徴的な耳が隠れると、顔が猫によく似ている。
Bのトンネルを移動する、小マヌルネコの父「レフ」。猫や他のネコ科の動物は、明るい場所で瞳孔が縦長になるが、マヌルネコは丸いまま収縮する。
C方向から「タビー」(メス)が手前のガラス越しの部屋にやってきた。子どもを産んだ「シャル」の母だから5頭の初孫に恵まれたおばあちゃん。那須どうぶつ王国「ボル」くんの母親でもある。

【マヌルネコのいる動物園】
那須どうぶつ王国(栃木県)
埼玉県こども動物自然公園(埼玉県)
東京都恩賜上野動物園(東京都)
東山動植物園(愛知県)
神戸市立王子動物園(兵庫県)

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)
デザイン事務所コイル代表。ソトネコ写真家&グラフィックデザイナー

2009年猫の島「田代島」を訪れ、「ソトネコたち」の生き方に興味を持ち、月1回、瀬戸内や九州の島で猫たちの写真を撮っている。ソトネコサイトの管理者。著書に『ソトネコJAPAN』『ねこ柄まにあ』『のんびり猫旅』『ねこ暦 七十二候』『ワル子猫カレンダー2018』『ワル猫だもの』『サーバルパーク』『どやにゃん』ほか

ソトネコ facebook sotoneko

南幅俊輔写真展「ワル猫&どやにゃんin 奥州」

場所:奥州市立胆沢図書館 (猫ノ図書館&猫ギャラリー)
開催日時:7月25日(火)~8月20日(日)火~日9:30-19:00 月・祝日休館
電話:0197-46-2133
奥州市ホームページ
 怖い、可愛い、笑っちゃう、ワル猫&どやにゃんが夏休みの1か月間、図書館内に勢ぞろいします。「行くぜ!東北。」

怖い! かわいい!笑っちゃう?ドヤ顔だけ集めたねこ写真集。
6月15日発売「どやにゃん」南幅俊輔著。(辰巳出版、842円・税込み)
「ワル猫だもの」南幅俊輔著(SUN-MAGAZINE MOOK刊、800円・税込み)
「サーバルパーク」南幅俊輔著(マガジン・マガジン刊、800円・税込み)