熱帯夜はクラフトジンでクールダウン

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ジンにも“クラフト”がある!

 クラフトビールに代表されるように“クラフト系”ドリンクが注目される中、ここ最近は「クラフトジン」が注目されている。カクテルの定番「ジントニック」に使われる、あのジンだ。うだるような暑さが続く中、さわやかな苦味がおいしいジンでクールダウンをするために、東京・代々木上原の「Bistro&Bar Chelsea(ビストロ&バー チェルシー)」へやってきた。

クラフトジンとは?

 クラフトジンには明確な定義はないが、製造規模が小さく、作り手がこだわりを持って生産しているジンをそう呼ぶことが多い。
 そもそもジンとは、ベースとなる蒸留酒に、ボタニカルと呼ばれるハーブや果皮などを漬け込むもの。ベースの酒の種類にも規定がなく、大麦やジャガイモ、フルーツを原料にしたものもある。漬け込むボタニカルも、基本の「ジュニパーベリー(ネズの実)」さえ使っていれば、あとは作り手の自由。なので、ジンは銘柄ごとに明確な味の差が出るのである。
 「Bistro&Bar Chelsea」では、世界各国のクラフトジン約130種を取りそろえており、中には生産本数がごく少量の珍しい銘柄も飲むことができる。カウンター正面の棚にずらりと並べられたクラフトジンはどれも個性的なデザインで、眺めているだけで期待が高まる。

夏にぴったり!すっきり爽快な「マルコーニジンモヒート」

 まず1杯目は、ミントの爽快感が夏にぴったりなモヒート。ボタニカルにミントを使った、イタリアのジン「マルコーニ 46」を、上品な炭酸が特徴のイギリスの「フィーバーツリー プレミアム ソーダウォーター」で割った、爽やかな一杯。グラスにたっぷりと入ったミントの葉は、なんとシェフの菜園からつんだもの。ミントだけでなく、同店の食材は9割がシェフの菜園で採れたものを使っているという。
 オーナーの朝葉吉洋よしひろさんは「ジンはほとんど糖質を含まないので、ラムで作るモヒートより切れ味が良い。健康を気にする人にも良いですよね」と勧める。朝葉さんは1991年から10年間、ニューヨークでシンガーとして活躍する傍ら、バーテンダーとしてカウンターに立っていたという。そのときに飲んだジンベースのモヒートがおいしく、朝葉さんの作るモヒートは今もジンベースだ。
 「クラフトジンはオーガニックな素材を使ったものが多いので、ソーダなどの割り物も人口甘味料や保存料などが入っているものをを使わずに、味が良いものを選んでいます。オーガニックがすべて良いわけではないけれど、やはり添加物特有のえぐみがないのでおいしい。なによクラフトりジンは、次の日に(からだに)残りにくいのはうれしいですよね」と朝葉さん。「次の日に残りにくい」その甘い誘惑に、今夜も杯を重ねてしまいそうだ。

フランスの香り広がる「ジェネラストニック」

 130種あるクラフトジンの中から、訪れる客の雰囲気やお酒の好みなどから、朝葉さんがお薦めを提案してくれる。2杯目に出してくれたのは、フランスの「ジェネラス ジン」を、「フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター」で割った「ジェネラストニック」。ジャスミンやエルダーフラワーなど香り高いボタニカルをふんだんに使っており、女性客から非常に好評だという。「香水文化を想起させる、いかにもフランスらしいジンです」と朝葉さん。グラスに顔を近づけると、ふわっと香るブーケ。フランスの風をイメージしながらひと口飲むと、からだ全体にフレッシュでフローラルなハーモニーがすうっと広がる。まるで香水瓶のような美しいボトルを眺めながら、自分自身も華やかになった気分にさせてくれる一杯は、なるほど女性に人気があるのもうなずける。

国産クラフトジン「季のTEAソニック」

 クラフトジンはまだまだ海外のものが主流だが、最近は国産のクラフトジンも登場している。同店は現在、国内5メーカー、8種類の国産クラフトジンを取りそろえている。
 次に薦めてもらったのは、京都に構える「京都蒸溜所」の「季のTEA 京都ドライジン」。同社の代表商品「季の美 京都ドライジン」のスピンオフ商品で、宇治の老舗茶舗とコラボレーションした、限定6000本しか発売されていない希少価値の高いジン。米を原料にした蒸留酒をベースに、玉露をはじめ、柚子ゆずやヒノキなど、和を感じるボタニカルを使用している。原料の水も、京都の軟水のみを使用するというこだわりだ。
 こちらもフィーバーツリー社のソーダとトニックウォーター同量ずつで割り、「季のTEAソニック」が完成。さまざまにアレンジができるクラフトジンは、その国、その地域の特色を表現する役割も担っていけるのだと、可能性を感じる一杯だった。

ジンを片手に気軽に楽しめる、サンドのフレンチ

 同店ではクラフトジンと本格的なフレンチの組み合わせが楽しめる。みんなでつまめる一品料理から、しっかりおなかを満たせるメイン料理まで、シェフの菜園の採れたて野菜をふんだんに味わえる。
 フランスや都内のフランス料理店で長年経験を積んだシェフが作るサンドは、「ジンを片手に気軽にフレンチを楽しんでもらいたい」という朝葉さんの思いから発案。「カジキマグロのコンフィとキュウリのオリーブブレッドサンド」も、シェフのこだわりがギュッとつまった一品。なんとパンも、天然酵母を使い、店内で手作りをしているという。オリーブの香りやコンフィの塩気が、クラフトジンと相性抜群。魚の癖をジンが爽やかに流してくれる。ジュニパーベリーを使った料理も多数そろえており、クラフトジンとの組み合わせを考えるのも楽しい。

 お酒の上級者向けだと思っていたクラフトジン。ワインやビールよりも銘柄ごとの違いがはっきりしているうえに、割り物も好みによりさまざまな調整ができるので、初心者やお酒が得意でない人でも楽しめるのかもしれない。「世界中でお酒の消費量が減少する中、ジンだけは増加している」という朝葉さんの言葉に納得しながら、次はなにを飲もうかと棚に並ぶボトルを眺める夜は続く。

【メニュー】
マルコーニジンモヒート  1300円(税別)
ジェネラストニック    1400円(税別)
KINOTEAソニック    1500円(税別)
カジキマグロのコンフィとキュウリのオリーブブレッドサンド 1100円(税別)

[店名]  Bistro&Bar Chelsea
[住所]  東京都渋谷区西原3-7-4  1階
[営業時間]11:00~翌1:00
[定休日] 火曜日
[ページ] https://r.gnavi.co.jp/e5zdsf5c0000/

 

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