ハイブランドのジュエリーウォッチ2021年の新作

Beauty

ブルガリ
ブルガリの「セルペンティ ミステリオーシ クレオパトラ」

時計なのか、ジュエリーなのか――。4月にオンラインで開催された、高級腕時計ブランドによる国際展示会「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」では、きらめく貴石や独創的なデザインで手元を飾る、見栄え重視の女性用腕時計の発表が相次ぎました。

シャネル

シャネル
J12 エレクトロ ドリーム 33MM

代表格はシャネル。ブランドを象徴する時計「J12」の文字盤を囲むベゼルや時刻を示すインデックスを、虹色に輝く計58個のバゲットカットのサファイアで装飾しました。街中でしばしば見かける「持続可能な開発目標(SDGs)」のバッジを連想させますが、デザインの着想源は1990年代の音楽カルチャー。力強く、未来的な輝きを放っています。

ブルガリ

ブルガリ
セルペンティ ミステリオーシ クレオパトラ

ブルガリのカフウォッチも豪勢です。約4000個のダイヤモンドが輝く土台に、9個のカラフルな天然石を配置。透明感のある赤が美しいルベライトの奥に時計を潜ませます。

ショパール

ショパール
エスペランサ ウォッチ

ショパールは、文字盤からベルトまでの全面をエメラルドとダイヤモンドで覆い尽くしました。古代エジプトの女王クレオパトラが春の花々を想起するエメラルドを愛していたという言い伝えから着想。毎年デザインしているカンヌ国際映画祭の「レッド カーペット コレクション」のひとつとして制作したそうです。

ルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトン
ヴィヴィエンヌ ビジュ シークレット

ルイ・ヴィトンは、華やかで愛らしい新作を披露しました。モノグラムフラワーをかたどった、ブランドマスコット「ヴィヴィエンヌ」を時計に初めて採用。ダイヤモンドと、ピンク、ホワイト、イエローの3色のゴールドからなるヴィヴィエンヌの顔を回すと時計が現れます。

カルティエ

カルティエ
カルティエ リーブル ベニュワール タートル

カルティエはブランドを代表する長円形の時計を再解釈し、カメの甲羅を模したユニークな新作を披露しました。ダイヤモンドをランダムにパヴェセッティングした文字盤に幾何柄のラインを描き、規則的にサファイアを配置。ケースの周囲は丸みを帯びたツァボライト(緑のガーネット)で縁取っています。

ジャガー・ルクルト 

ジャガー・ルクルト
レベルソ・ワン・プレシャスフラワーズ

四角いケースにエナメル装飾でかれんな花を描き、鮮やかな緑色のベルトと組み合わせたジャガー・ルクルトの新作も目を引きました。細密な絵柄は職人の手仕事によるもの。それぞれの個性や情熱、培ってきた高度な技術が注ぎ込まれており、色合いなどの仕上がりが一本ずつ微妙に異なるそうです。

実用から離れた個性や希少性 

華やかな時計が相次いで出現した理由について、時計ジャーナリストで、桐蔭横浜大学教授の並木浩一さんは「デジタル開催によって、誰もが発表直後から各ブランドの様々な製品を見比べ、情報を発信し、買えるようになったため、パッと目をひくこと、フォトジェニックであることが重視されたのでしょう」と言います。

時刻表示もスケジュール管理もしてくれるスマートフォンが必携品となり、昨年来のコロナ禍は外出機会を減らし、働き方にも変化をもたらしました。「腕時計は、実用を離れた部分での個性や希少性に価値が置かれるようになっています」と、並木さん。数センチのケース上で展開される創意工夫は今後ますます深化していきそうです。(読売新聞生活部 斎藤圭史)

※写真はすべてブランド提供

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