秋冬のトレンドは「クラシック」 貴婦人コーデを取り入れて

宮田理江のモード日和

厳しい暑さが続いていますが、ファッションはすでに秋冬シーズンが始まっています。2020-21年のおしゃれトレンドの本命は「クラシック」です。どこか懐かしさを感じるコーデが主流になります。また、不安な時代を反映したのか、落ち着いた「守り」のイメージのアウターや、使い勝手のよい万能ウェアが支持されそう。「守り」にクラシックをアレンジした貴婦人コーデがポイントです。フレンチシックが持ち味のパリブランド「agnès b.(アニエスベー)」の20-21年秋冬コレクションを参考に、クラシックを生かす、三つのポイントをご紹介します。

ボウタイ、パフスリーブで上品×華やか

リボン結びがエレガントなボウタイ・ブラウスの人気が続いています。ロングトレンドだからこそ、アレンジの幅を広げましょう。ブラウスの上にモヘアのニットカーディガンを重ねて、異素材ミックス。ボウタイが「きちんと感」を、ニットが「リラックス感」を醸し出し、絶妙のコンビネーションです。

ベロア素材スカートでクラシックふうのコーデに

貴婦人テイストを強調するには、ひじを覆うロンググローブがおすすめ。クラシックのトレンドにうってつけの小物です。少しだけ肩が張った、クチュール感のあるパフスリーブのワンピースが、さらにレトロムードを印象づけます。足元はソックスとパンプスでコケティッシュにアレンジ。

袖コンシャス×ロンググローブでレディー気分をアップ

進化系セットアップで「楽ちんキレイ」

スーツよりも使い勝手のよい、上下そろいの「セットアップ」は、さらに定着しそうです。ほどよいデザイン性を盛り込むのが、この秋冬のコーデポイント。箱ひだプリーツのプルオーバー・ブラウスは縦長イメージを引き立てます。あえてメンズライクなスラックスパンツと合わせることで、適度な「ずれ感」を演出しました。

足元は、あえてサイドゴア系ブーツを合わせる

ワークウェアに代表される、実用的なテイストをアレンジするのも、新トレンドの一つです。セットアップのジャケットにワークウェアテイストを取り入れれば、スーツの堅苦しさをやわらげます。パンツルックにまとめて、「ジェンダーレス」な着映えに整えるのも、今風の着こなしです。

斜め掛けのショルダーバッグで、すっきり&スタイリッシュに

ケープやマントでエレガンスを演出

クラシックな貴婦人テイストを象徴するアイテムがリバイバル。フェミニンなワンピースの上に、風合いの異なるケープを重ねて、ニュアンスをプラス。エレガンスを演出できます。肩から二の腕を包み込むケープの曲線が、優美な表情を生んでいます。

肩回りにボリュームが生まれ、ウエストのくびれが際立ちます

上半身をすっぽりくるむマントは、防寒性が高いのに加え、レトロなたたずまいが魅力です。身を守る「プロテクション」の意識が強まる中、マントもプロテクションウェアとして見直されるようになってきました。ボトムスをレギンスやスリムパンツで合わせれば、広がった裾とのギャップから、シャープさが際立ちます。

ストール感覚のマントは、ボディーラインをカバーする効果大

フレンチシックでクラシカルな感覚を日常に取り入れて

20-21年秋冬シーズンの「アニエスベー」は、音楽や映画から着想を得たコレクションを発表。持ち味のフレンチシックを軸に、冬マリンや大人プレッピーなどのアレンジも提案しています。グラフィカルなシルエットと、懐かしげなプリント柄、レトロな膝下丈シルエットがクラシックな装いに導いてくれます。

伝統的なムードのウェアを、手持ちのワードローブに1枚加えるだけで、上品で落ち着きのある装いになります。ボウタイやパフスリーブ、セットアップ、ケープなどのアイテムを生かして、クラシックテイストの着こなしを楽しんではいかがでしょう。

画像協力:アニエスベー
https://www.agnesb.co.jp/

宮田理江
宮田理江(みやた・りえ)
ファッションジャーナリスト

 ファッションブランドの販売員としてキャリアを積んだ後、バイヤーやプレスも経験してジャーナリストへ。海外コレクションのリポートや次シーズンのトレンド予測、着こなしのアドバイスといった原稿執筆のほか、セミナー・講演なども手掛けている。著書に「おしゃれの近道」(学研パブリッシング)など。

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