ストレートヘアだったのに…手強い髪のうねり、原因と対処法は?

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梅雨時は、湿気で髪がまとまりにくい季節。せっかく忙しい朝、ヘアスタイルを整えたのに、会社に着く頃にはなぜか変になっていることはありませんか。この時期、「元々はストレートヘアだったのに、髪がうねるようになってきた」という女性の悩みも少なくないようです。何が原因と考えられるのでしょうか。毛髪科学の専門家に聞きました。

この時期、髪のうねりが気になる女性は少なくないようです。SNS上では、30、40歳代の女性から「髪はもともとストレートだったけど、息子を出産した時から後ろの一部だけうねるようになった」「雨の日は、湿気で髪の毛がちりちりになる」という投稿が寄せられています。「私は、右だけくせ毛になった」「顔回りの髪質が変わってしまい、うねうねしてます」など共感の声も目立ちます。

頭皮の老化は、30歳代から始まる

こうした髪のうねりについて、サロン用ヘアケア製品を手がける「ミルボン」(本社・東京)の主任研究員・古田桃子さんに話を聞きました。

「うねりの原因は、頭皮の酸化。人の体は、年齢とともに抗酸化力が弱まると知られ、酸化はいわば老化現象の一つと言えます。それは頭皮も同じで、老化した頭皮からは、酸化した髪が生えてくるんです」と古田さんは話します。

健康な頭皮は青白く透明感がありますが、酸化が進んだ頭皮は、黄色くくすんでいることが分かります(=ミルボン提供)

髪の主成分であるたんぱく質が酸化すると、水となじみにくい性質に変わり、髪はS字状にうねった独特の形状になってしまうそう。そのほか、頭皮の酸化は、パサつきや白髪の増加といった髪トラブルも引き起こします。

「髪が伸びるスピードは、1年でせいぜい10センチほど。うねりが気になる頃には、症状がある程度進行していると考えられます」と古田さん。ヘアケアで対策しようとしがちですが、「早いうちから根本的な頭皮のケアに取り組むことが大切です。一般的に、頭皮の酸化は30歳代から始まりますから」と続けます。

美髪を育てる3つの習慣

酸化を防ぐために、何ができるのでしょうか。古田さんは、三つの習慣を掲げます。

〈1〉 ヘアカラー後に、頭皮をケアする
カラー剤は、一般的にアルカリ性。ヘアカラー後は、頭皮がアルカリ性に傾き、傷みやすくなっています。そこで、ヘアカラー後の3日間は、美容室などで手に入る「炭酸シャンプー」や「頭皮用の化粧水」を使うと、頭皮を弱酸性の状態に早く戻すことができるのだそうです。

〈2〉正しい方法で髪を洗う
「勝負は、シャンプーの前に決まっているといっても過言ではありません」(古田さん)。シャンプーを使う前に、お湯で地肌をぬらす「予洗い」を徹底してほしいと呼びかけます。目安は1分半。ただ洗い流すだけでなく、指の腹を地肌にしっかりあてて、「お湯だけで地肌の汚れを落とす心持ちで、念入りに洗ってください」。

ミルボン提供

洗髪中に、頭皮マッサージも行いましょう。両耳の上を手のひらで押さえ、後方に円を描くようにぐるぐると動かすと、頭皮の血流を促し、フェースラインをすっきりさせることもできます。

〈3〉規則正しい生活を送る
慢性的な疲労や睡眠不足は、健康的な頭皮や髪にも影響を及ぼします。食事の際に取り入れてほしいのが、たんぱく質。主成分であるたんぱく質を多く含む肉や卵、魚をしっかり食べましょう。

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大豆製品もおすすめ。豊富に含まれている「イソフラボン」は、女性ホルモンに似た作用があることで知られています。女性ホルモンは髪の成長に関係しているそう。大豆製品も、髪のエイジング予防に期待できるといいます。

そのほか、古田さんらは研究によって、頭皮の常在菌の一種「エンテロコッカス」が、老化を促進させていることを突き止めました。エンテロコッカス対策に特化したヘアケア製品を使うことも一つの手段です。最近は「うねり髪用のシャンプー」も販売されています。エイジングによって性質の変わったたんぱく質を、効果的にケアする成分が配合されており、「上手に使い分けるといいですよ」と言います。

原因がはっきりしたら、あとは対策。毛先と頭皮、両側からのケアで、つややかなストレートヘアを取り戻したいものですね。

(取材/読売新聞メディア局 安藤光里)

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古田桃子(ふるた・ももこ)
ミルボン 研究開発部 主任研究員

サロン専売ヘアケア「オージュア」などを担当。3000人以上の髪や頭皮を研究し、国内外での学会発表経験も多数。関西大学で非常勤講師も務める。