憧れのブランドから気分が上がる可憐なローヒールパンプスが登場

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サルヴァトーレ・フェラガモの「VIVA」は、豊富な色も魅力(横山就平撮影)

フェラガモのかれんなリボン

この春、欧米の高級ファッションブランドから、様々なデザインのフラットシューズが売り出されている。「女性の脚を美しく見せるならハイヒール」といった従来の考えにとらわれない、見栄えと履き心地を兼ね備えた靴が、現代女性を美しく彩る。

サルヴァトーレ・フェラガモの2020年春夏コレクション
サルヴァトーレ・フェラガモの2020年春夏コレクション

サルヴァトーレ・フェラガモは2月、新作の靴「VIVA(ヴィヴァ)」を発売した。美しい鋭角のつま先と大きなリボン、高さ2センチという低いヒールが特徴だ。昨年9月に行われた2020年春夏ミラノコレクションで、白い足首丈のリブソックスを合わせて発表。かれんなスタイルが、来場者の心をつかんだ。

サルヴァトーレ・フェラガモのポール・アンドリューさん

新作は、1979年にブランドから発表されたグログラン(畝織り)リボンが特徴の靴を再解釈。デザイナーのポール・アンドリューさんは「大胆でフェミニンな印象を与え、履くほどに心地よくなる靴を目指した」という。

たとえば、デザインはハイヒールと違って、ヒールの高さで造形的な美しさを表現できない分、ヒールの形状を工夫。滴の形にして個性を出した。素材はラムレザーやデニム、リネンキャンバスの3種類で計13色をそろえ、多様な選択肢を示した。

アンドリューさんが今回フラットシューズを手がけた背景には、社会で活躍する女性の増加がある。仕事も家事も育児も難なくこなし、友人やパートナーとレストランで食事を楽しむ――。「現代女性はマルチタスクをこなすことにたけている。VIVAはそんな女性たちに向けた提案だ」

ブランドの創業者で、靴デザイナーだったサルヴァトーレ・フェラガモは、斬新なデザインで流行を先導した一方、人体解剖学を取り入れて履き心地にも注力。廃棄予定のコルクやセロハンなどを靴作りに生かすなど、サステイナブル(持続可能)なものづくりの先駆けでもあった。

アンドリューさんの姿勢も同じ。「心地よさ、美しさ、品質、女性らしさを併せ持ち、様々な場面に対応する。時代のニーズにあった靴を作っていきたい」

シャネル、ディオールもフラット

他ブランドも相次いでフラットシューズを発表している。

シャネル

シャネルは、ブランドの代表的な靴の一つ、2色遣いのバイカラーシューズを、ヒールの高さが1センチのフラットシューズにして提案。スエード素材が上品な雰囲気を漂わせ、きゃしゃなアンクルストラップが脚を美しく見せる。

トッズ
ニナリッチ

トッズのフラットパンプスのヒールは高さ2センチ。整然と並ぶつま先のステッチが美しく、高い職人技をうかがわせる。

ニナリッチの足の甲をすっぽりと覆う靴は、鮮やかな色が印象的。

クリスチャン・ディオール

クリスチャン・ディオールは、麻縄で編んだ靴底が特徴のリラックス感漂うエスパドリーユを提案した。

写真は、各ブランド提供。

(読売新聞生活部 野倉早奈恵)

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