大手小町の読者にメイクをする第3弾は、すらっとしたスタイルの良さが印象的なふくさん(31歳)。メイクのお悩みを聞きながらお化粧していきました。
全体の印象、自分の持ち味を生かしてアイメイクしよう!
ふく ちょっと大人っぽくて印象的な目の女性って、いつもいいなあって思います。だから、今日は吉川さんにアイメイクをいろいろ教えてほしくって。
吉川 ふくさんの髪の色ツヤ、とっても素敵です。それに白のワンピースを合わせた今日の印象は、とっても軽やかでフェミニン。メイクはこの印象に合わせたいですね。目鼻立ちがはっきりしているので、全体の軽やかな感じを壊さないように、強すぎる印象にならないメイクを意識した方がいいのかなって思います。
ふく アイラインを引きたいのですが、きつい印象になりがちで、なかなかうまくいかずに困っているんです。どうしたらいいでしょうか?
吉川 じゃあ、アイラインを引かないで仕上げたらいいんじゃないですか?
ふく 秋冬のメイクを楽しみたくて。深いシックな色みの大人っぽいアイメイク。それをおしゃれにアイライナーで決めたいんです。でも自分でやると、野暮ったくなるというか、色がくすんでキレイにいかないし、ラインを引くと怖く見えちゃう。
吉川 秋冬って、例えば何色がイメージですか?
ふく ボルドーみたいな色をカッコよくつけてみたいんですけど…。
ポイントメイクをオシャレにキメるのは肌作り!
吉川 深い色のアイメイクやアイライナーなど、強い印象のポイントメイクをしたい時ほど、まず注意すべき点は肌作りなんです。ポイントメイクって、“厚化粧感のある肌”にプラスされると、どんなに上手にやっても、化粧の濃い人にしか見えなくなっちゃうんですよ。そうならないために、出来るだけキレイな素肌のように仕上げるベースメイクにこだわるといいでしょう。
そして顔だけじゃなくて、露出している肌全て、デコルテも、腕も、手も、脚もしっかりとツヤの出るクリームをつけて顔と同じ質感にしてください。それはスキンケア、保湿の効果はもちろんありますが、見た目にもハリがあっていきいきとした状態に仕上がるので、オシャレ感が出ますよね。
全身の肌色にうまくつながるような色のファンデを使うことはキーポイントになります。顔がボディーより白いと白浮きの厚化粧に見えるし、黒いとくすんで見えるから、デコルテの色に合わせたファンデを選ぶのが正解です。ファンデは人肌の質感とそっくりに仕上がるものを使うこと。粉っぽい仕上がりになるのは、好き嫌いには関係なく化粧感が出るので、残念ですが僕のお勧めするメイクには仕上がりません。
オシャレ感覚で頬紅を選んで
吉川 頬紅で血色をつけるのも肌作りには大切です。普段はどんな色の頬紅を?
ふく ちょっと青みのあるピンクが多いです。
吉川 そういうのも似合うと思いますけど、今日は秋冬のアイメイクをさりげなくするために、ふくさんの肌色と同系色で少し黄の入ったピーチ系が自然になじんでいいかもしれません。
健康的な肌色に見せるため、両頬全体の広い部分にうっすらとこの色をつけます。肌色を調整するつもりで、紅色を感じさせない程度に肌色に混ぜてあげる感じです。
次にピンで留めている髪を下ろして普段の髪形にします。そうするとこの髪形は、顔に美しい陰影を作っていますから、それを活かしながら、キレイに見える場所にポイントメイクとしてのチークを塗ります。
これで肌の出来上がりです。まるで、メイクしてないのにほんのりと好みの頬の赤らみを感じる素顔に見えることが大切です。
ふく 全然お化粧感がありません。すごく自然!
吉川 こんなフレッシュな肌なら、いろんなポイントメイクがいい感じにこなせますよ!
生まれつきキレイな眉に見せる自然な眉メイク
吉川 次に眉のメイクです。やりたいのは、眉を描いてないのに、もともとキレイな眉のように見える感じです。
ふくさんは十分な濃さはなくても、ちゃんと眉が全体に生えていますね。ですから、眉毛が肌に影を作り出しているようなイメージで、影となる色を眉の生えている範囲内で自然に入れていきます。すると、眉毛がそこにちょうどあるように見えてくるんです。ふくさんはあまり濃い眉は好きじゃないでしょう?
ふく はい。軽く脱色しています。
吉川 眉が均一の濃さに見えるように、一番濃く生えているところに合わせ、そこ以外の部分に優しく淡い影を入れていきます。影色を髪の色に合わせることで、眉の色調が髪の色に近づいていきます。眉のエンドの毛の影を少し長くのばすと、眉尻が自然にスッとします。そうすると、ほら、カタチが整ってきたのにあまりメイクした感じがしないでしょう? そして色もちょっとブラウンになって、髪と合いますよね。
秋色の目元をさりげなく
吉川 アイメイクは、ふくさんがきつく見えないような感じにしましょうね。まぶたにファンデが付いてない状態だと、少しブラウンの色素がありますね。
ふく 少しくすんでいるので…。
吉川 その色をアイメイクのベースカラーとして活かします。
ふく 消さないんですか?
吉川 今日使うのは赤みブラウン系のアイシャドーだから、同系色の色素を活かすことで、さりげなく使いこなせるようになります。まぶたの上に直接アイカラーをのせていくと、もともとブラウンがあるので、少し付けるだけでもこんなふうに発色しやすくなります。ふくさんの肌にある色だから自然に馴染みますしね。
次に目の輪郭を強調するアイラインを入れます。きつい目にならないような色と質感のアイラインでね。黒っぽいパウダーアイシャドーを細い筆で描いていくと、普通のペンシルやリキッドのライナーよりは簡単にぼかせるし、ずっと自然にライン効果を楽しめて失敗しにくいです。ラインとまぶたの影色が自然に同系色でつながって、柔らかい雰囲気が出てくるんですね。優しく目元を強調したい人にはオススメです。
目の上の感じができたので、目の下にもラインを入れて、輪郭を強調しましょう。
ふく 普段は、きつくなりそうなので下は入れないですけどね。
吉川 細くシャープに入れるときつくなりますが、優しい影色をソフトに入れると、輪郭が強調されつつも柔らかい雰囲気になりますよ。今日はこの赤茶のアイシャドーをソフトで細いブラシを使って入れますね。
優しい目元を活かすリップ選び
吉川 最後は唇ですが、目元とバランスをとるには淡い色を選びたいですね。どういうのが好きですか?
ふく 普段はピンク系の優しい色を使っています。
吉川 頬と同じ感じの優しいピーチはどうでしょう?
ふく 普段つけない色だけど、やってみます。
吉川 ピンクはふくさんにとって肌とコントラストを作る色なので、ちょっと華やかになると思うけど、これからつけるピーチは同系色だから自然に馴染む感じ。どっちも使い分けてほしいですね。秋冬の色をおしゃれにこなしているっていう感じに仕上げましたが、どうでしょうか?
ふく 色が馴染んでナチュラルですね。でもパーツは一つ一ついつもよりも際立っていて、目もきつく見えないし…。大人っぽいおしゃれを感じます。
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