バーゼルワールド 長く愛せそうな注目の新作ウォッチたち

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 フランスやドイツと接するスイスの交易都市バーゼル。ここで開催される「バーゼルワールド」は、世界最大の時計と宝飾の見本市だ。地元出身の建築家ヘルツォーク&ド・ムーロンが設計した巨大なメッセ会場には、世界中からバイヤーやジャーナリストが訪れるが、1月に開催されたSIHH(国際高級時計展)との違いは、チケットを購入すれば誰でも(犬でも)入場できること。そのため、多くの時計愛好家にとって注目のイベントとなっている。

 しかし、今年は大きな問題を抱えていた。世界最大の時計コングロマリット「スウォッチグループ」が参加を取りやめたのだ。見本市の運営会社との意見の相違が招いたトラブルだったが、その結果、見本市の盛り上がりが少々欠けてしまったのは事実だろう。それでもパテック フィリップやロレックスといった人気ブランドの新作は、相変わらず魅力的。機械式ムーブメントを搭載する本格派が増えており、長く愛し抜ける時計がそろった。

新たなるアイコンウォッチが誕生

PATEK PHILIPPE

レディス・ノーチラス

 男性の時計愛好家から圧倒的に支持される「ノーチラス」。スポーティーでありながら、ラグジュアリー感を持った時計であり、左右に大きく張り出した“耳”が特徴。これは潜水艦ノーチラス号のハッチをイメージしたものだ。レディースモデルは、波を思わせるダイヤル装飾やベゼル(文字盤の周囲)のダイヤモンドが個性になる。もちろん自社製ムーブメントを搭載している。自動巻き、ステンレススチールケース(35.2㎜/10~4時方向)。371万円(税抜き・予定価格)。今秋発売予定。

揺るぎなき王道の風格

ROLEX

デイトジャスト  31

 一貫したスタイルを守り続けるロレックスは、新型ムーブメントへの刷新を進めている。この「デイトジャスト 31」は、ムーブメントの重要パーツをシリコン製にすることで耐磁性を高めた。実はハンドバックの磁石式留め金部分は磁力が強くて、精度に影響を及ぼしかねない。そういったトラブルを、引き起こしにくくしてくれるのだ。自動巻き、ステンレススチール×18金イエローゴールドケース(31㎜)。110万円(税抜き・予定価格)。今春発売予定。

本格志向の女性のために

GRAND SEIKO

STGK007

 世界中の時計愛好家から一目置かれる日本ブランド、グランドセイコー。近年は女性モデルにも力を入れており、今年はレディース専用機械式ムーブメントを搭載する小ぶりなエレガンスウォッチが待望のレギュラー化を果たした。「STGK007」は、ダイヤルに麻の布をイメージしたデザインを施しており、インデックスはダイヤモンド。青い秒針がアクセントとなる。自動巻き、ステンレススチールケース(27.8㎜)。60万円(税抜き・予定価格)。6月8日発売予定。

優美なフォルムで手首を飾る

BVLGARI

セルペンティ セドゥットーリ

 “知恵の象徴”といわれる蛇は、ブルガリにとっても大切なモチーフ。「セルペンティ」は、蛇の頭を思わせるケースのフォルムが特徴だ。これまではぐるぐると手首に巻き付く“トゥボガス”というタイプのみだったが、今年はブレスレット式の「セルペンティ セドゥットーリ」が誕生した。ウロコのようにしなやかな駒の造形美にも注目してほしい。クオーツ、18金ピンクゴールドケース(33㎜)。237万円(税抜き・予定価格)。10月発売予定。

スッキリ辛口のデザインを楽しむ

TAG HEUER

タグ・ホイヤー カレラ レディ

 モータースポーツとの関係が深く、男性的なイメージのタグ・ホイヤーだが、実はレディースウォッチも人気だ。トップモデルのカーラ・デルヴィーニュをアンバサダーに起用し、強い女性のアイコンに。「タグ・ホイヤー カレラ レディ」は、ラウンドケースに長めのラグ、ダイヤモンドのベゼルやマザー・オブ・パールのダイヤルをあしらい、官能的な腕元に仕上げる。クオーツ、ステンレススチールケース(36㎜)。43万5000円(税抜き)。発売中。

おもいっきり夏を楽しむなら

Carl F. Bucherer

パトラビ スキューバテック

 1888年に創業したスイス・ルツェルンの名門時計店がルーツの時計ブランドは、環境保護活動にも熱心で、現在は非営利団体「マンタトラスト」を支援中。ダイバーズウォッチ「パトラビ スキューバテック」は、200メートル防水の本格派ながらニュアンスカラーでファッショナブルに。この色は「サンド」。他にライトブルーの「オーシャン」など全4色を用意する。自動巻き、ステンレススチールケース(36.5㎜)。61万円(税抜き)。7月発売予定。

問い合わせ先

パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター(03-3255-8109)

日本ロレックス(03-3216-5671)

セイコーウオッチ お客様相談室(0120-061-012)

ブルガリ ジャパン(03-6362-0100)

LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー(03-5635-7054)

ブヘラジャパン (03-6226-4650)

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篠田哲生(しのだ・てつお)
時計ライター

 講談社「Hot・Dog press」を経て独立。骨太な時計専門誌からファッション誌、ビジネス誌、WEBなど、様々な媒体で時計記事を担当し、トークイベントへの登壇も多い。時計学校を修了した実践派であり、年に数回はスイスでの現地取材も行っている。著書に『成功者はなぜウブロの時計に惹かれるのか。」(幻冬舎)。