美術館が絵本になる 「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」

マリ・クレール スタイル

 『とべバッタ』『ふきまんぶく』『ちからたろう』、これらの絵本、みなさんも一度は手にしたことがあるのではないでしょうか? 小学生のころ、教科書で読んだ人もいるかもしれません。

 日本を代表する絵本作家・田島征三さんがつくった美術館が新潟・十日町市にあります。過疎化が進む山間の小さな“鉢”集落の廃校となった小学校。田島さんはここを美術館全体でひとつの絵本を体験できる空間につくりあげました。その名も「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」。

(c)Emma Maeda

 この小学校の最後の在校生だった3人の子供たち。彼らを主人公とした物語が、廃校まるごと空間絵本となって、来る人たちを楽しませています。

 この集落のほとんどの人々が通っていた学校がからっぽになってしまう。学校は一晩中、泣きます。3人の子供たちも転校することになります。そんな中、さまざまな動物やオバケとの出会いがあり、学校と子供たちは元気にさよならをします。夢と希望の詰まったお話です。

(c)Emma Maeda

 自然に囲まれたこの美術館は、外にビオトープがあり、ヤギも暮らしています。木の実や流木を使ったオブジェ、力強くみずみずしい絵本の原画の数々に、子供も大人もワクワクするはずです。アニメーションの作品や自然の力を使ったカラクリも面白いです。

(c)Emma Maeda

 館内のカフェでは地元の野菜やお米を使った食事がお出迎え。お手伝いをしている地元のおじいちゃん、おばあちゃんの笑顔に元気をもらえます。

 少し行きづらい場所にありますが、田んぼや畑の間をドライブしながら、鳥や虫の鳴き声に耳を澄ましてたどり着く楽しさは癖になります。

(c)Emma Maeda

 このあたりは「大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ」の開催地域なので、近くのアートスポットも訪ねてみてはいかがでしょうか?

■Recommend/鉢&田島征三
会場:絵本と木の実の美術館
お問い合わせ先:025-752-0066
公式HP

前田エマ(まえだ・えま)
アーティスト

 1992年生まれ。東京造形大学卒業。オーストリアウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中より、モノづくりという観点から、雑誌のディレクション、ショーやイベント、ファッションブランドのモデルをつとめる。ほかにもエッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、分野にとらわれない様々な活動が注目を集めている。Now Fashion Agency所属。

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