強い日差しを受けて輝く白亜のヴィラ、目の前に広がるサファイアのように青いプール、そこに浮かぶのは白いドレスに身を包んだヴィーナスのような女優ジェニファー・ローレンスである。
2006年にTV映画「Company Town」でデビューしてから、この約10年で驚くべき成功を手にしてきたジェニファー。アカデミー賞に4回ノミネートされ、『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を獲得。ゴールデングローブ賞は3度受賞し、実力派女優として絶賛されている。そして、『X-MEN』『ハンガー・ゲーム』といった人気シリーズ作に出演し、28歳という若さで世界トップランクの出演料を手にするようになった。
そんな偉業を達成しながらも、彼女は偉ぶることなく、屈託ない笑顔とジョークで周りをポジティブなムードに包み込むナチュラルなキャラクターで知られている。ジェニファー・ローレンスのありのままの美しさ、そして力強さとリンクするように誕生した「ディオール」のニューフレグランス「JOY by DIOR ジョイ」について彼女にインタビューを試みた。
ディオールは私の生活の大切な一部
「2012年に契約を結んでから、ディオールは私の生活の大切な一部になったの。アカデミー賞や映画のプレミアなどでディオールの美しいドレスを着る機会が沢山あり、女性らしさやエレガンスを表現し、豊かな歴史を持つディオールの一員になれたことはとても名誉なことだと思っているわ。パリでパフューマー クリエイターであるフランソワ・ドゥマシーに会い、私は素材の香りを試しながらセレクトすることで、このフレグランスの誕生に関わることができたの」
温かくクリーミーなサンダルウッドの調べ、そこにジャスミンやローズのフローラルな香りに混ざるシトラスの爽やかさと、儚い印象を与えるムスクが加わる。
「ドゥマシーのプロセスを直接見ることができて、貴重で最高の体験だったわ」

フレグランスの世界観を伝えるフィルムを手がけたのは映画『ハンガー・ゲーム』『レッド・スパロー』で監督を務めたフランシス・ローレンス。彼は長年ジェニファーと共に作品を作り上げ、絆を深めてきた。
「私の自然な笑顔は彼だからこそ引き出せるもの。クチュールドレスを身につけながら、水中で軽やかさを演出するのはとても大変だったけれど、彼は私の感情や感性をとらえようとしてくれた。フレグランスが持つ“喜び”を表現することができたわ」
ニューヨークとロサンゼルスを撮影で行き来する多忙な日々の中で彼女が喜びを感じる瞬間、それは私たちと変わらない他愛もないものである。
「友人との会話で笑ったり、公園で愛犬ピッピと散歩する時間。ニューヨークで夏の兆しを感じたり、紅葉を見て秋の訪れを感じる瞬間などに私は喜びを感じるの」
そして喜びという言葉の意味について彼女はこう答えてくれた。
「喜び、それは幸福な感情の中でも一番純粋なもの。そしてそれは誰しもが共通して持つ感情だと思う」
最近では政治腐敗を消滅させるための組織『Represent.US』へ参加するなど、政治に興味を持ち、積極的に活動するジェニファーだが、そこでも歯に衣着せない発言で多くの人々に影響を与えている。
また、新作映画のプロモーションでは多くの国を訪問しているジェニファー。
「日本には興味があるわ。いつも日本に行きたい! って思っているんだけど、実現しなくて……。でもいつか日本を訪れたいわね」
text: Sumire Taya
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