「ウエストバッグ」で夏をおしゃれに

宮田理江のモード日和

 スマートフォンを使う機会が増えたこともあって、両手を自由にできるウエストバッグが見直されています。欧米の有力ブランドからも相次いで新作が提案されています。

 かつてはカジュアルで野暮ったいイメージもありましたが、ウエストポーチ、ボディーバッグなどと呼び名を変えて、近頃はおしゃれ小物に出世。アクティブに過ごしたい夏に向けて、賢い扱い方をコレクションルックから見つけていきましょう。

大ぶりバッグで細さを強調

MARC JACOBS(マーク ジェイコブス)=ブランド提供

 今回のリバイバルで目に付くのは、割と大きめのウエストバッグ。腰の高さにポジションさせると、程よくボディーラインをカバーしてくれます。ニューヨークブランドの「MARC JACOBS(マーク ジェイコブス)」はスポーティーな印象の角張ったバッグをウエストにオン。斜め掛けの大きめバッグもアクティブな顔つき。

 エスニック(民族的)なムードを帯びたボトムスと合わせ、ダイバーシティー(多様性)感覚の装いにまとめ上げています。イエローを軸に据えた、ポジティブなカラートーンも今のおしゃれ気分を映しています。

フェミニンな装いに遊び心プラス

VALENTINO(ヴァレンティノ)=ブランド提供

 さっぱりしがちな夏の装いも、ウエストバッグをうまく使えば、立体感やアクセントを加えられます。「VALENTINO(ヴァレンティノ)」が投入した新顔タイプは、ウエストバッグとポシェットが合体したような見え具合。しかも、ハーネス(安全帯)風にも映ります。

 夏らしいホルターネックのミニ丈ワンピースに、意外な華やぎを添えています。大ぶりのイヤリングとともに、歩くたびに揺れ、リズミカルな動きも演出してくれます。これから夏場に向けて、薄手のワンピースを今年らしく見せてくれるので、試しがいがありそうです。

バッグとボトムスの素材感を合わせて

KENZO(ケンゾー)=ブランド提供

 服から出っ張って見えるウエストバッグは、装いの程よい主張ポイントになってくれます。「KENZO(ケンゾー)」が提案した、デニムパンツと同じ質感のウエストバッグは、まるで服の一部分であるかのようにしっくり収まって見えます。でも、腰回りに立体感が出ているおかげで、全体が華奢きゃしゃに映るという、うれしい「錯覚」も生まれています。つば広の帽子も小顔効果を発揮。

 夏場はこのようなTシャツにジーンズといった、軽快な着こなしが増えるから、帽子やウエストポーチなどの小物でボリュームを足して、細く見せるコーディネートを試したくなります。

 一般的にウエストバッグは元気で活動的に見えるので、夏にぴったりなアイテム。カジュアルな装いに合わせてもいいですが、フェミニンなワンピースやスカートと合わせてみると、こなれたミックスコーデに仕上がります。いろいろな場面にデビューさせて、この夏は両手を楽にしてみてはいかがでしょう。

宮田理江
宮田理江(みやた・りえ)
ファッションジャーナリスト

 ファッションブランドの販売員としてキャリアを積んだ後、バイヤーやプレスも経験してジャーナリストへ。海外コレクションのリポートや次シーズンのトレンド予測、着こなしのアドバイスといった原稿執筆のほか、セミナー・講演なども手掛けている。著書に「おしゃれの近道」(学研パブリッシング)など。

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