貨幣を造る美術館?! モネ・ド・パリを独り占め

マリ・クレール スタイル

 パリのケ・ド・コンティ11番地(6区)に、まだ観光客にあまり知られていない美術館が存在します。ルーヴル美術館、オルセー美術館、オランジュリー美術館のようなパリの有名美術館とは比べ物になりませんが、最近かなり列をなしている美術館です。

 「モネ・ド・パリ(フランス国立造幣局)」は現役の造幣局であり、数年間の工事を経て現代アートを発信する美術館として生まれ変わった、今注目のスポットです!

 私は、現代アートの大ファンではありませんが、最近この美術館で行われた「Women House」(20世紀・21世紀に活躍する40人の女性アーティストの作品を紹介する展覧会)へ行き、館内の豪華なモネの館(1775年建設)に圧倒され、荘厳なギョーム・ デュプレの間(ルネサンス期のメダル師にちなんで命名された)で展示されたルイーズ・ブルジョワのアイコニックな巨大な蜘蛛くもの作品を見て興奮しました。

(c)Pauline Darley

 この展覧会は終わってしまいましたが、もしあなたがこの美術館を訪れたいなら、なるべく開館と同時の早めの時間に来てください。素晴らしい空間が独り占めできて、忘れられない思い出になるはずですよ!

(c)Pauline Darley

 モネ・ド・パリは美術館ということ以外にも多くの魅力を秘めています。というのも、モネ・ド・パリの歴史は長く、西フランク王シャルル2世時代に、国家通貨の生産を一元化するため、864年に創立されたのです。現在でもフランスの最も古い行政機関として、また世界最古の造幣局としても知られています。

 当時、フランスには数多くの造幣局があり、1691年には27以上の造幣局があったと言われています。現在ではパリのモネ・ド・パリとジロンド県ペサックの2か所のみなので、我々の手に回って来るユーロ硬貨は、モネ・ド・パリが生産しコントロールしたものが多いということです。

(c)Pauline Darley

 美術館では常設の貴重な古いコインのコレクションも魅力的で、これぞまさにフランスの歴史の根幹にある職人技術の伝統を見せてくれるという意味では、見逃せない展示となっています。

ルイーズ・エベル
ルイーズ・エベル(ルイーズ・エベル)
ファッションブロガー

 ファッションブログ「PANDORA」を主宰。フランス、パリ在住。子どもの頃から美術史と19世紀の世界に夢中となり、ファッションやアートへの関心も高く、大学で美術史を専攻。ビンテージファッションやアンティークの小物の収集家としても知られる。2012年より「マリ・クレール スタイル」の公式ブロガーとして活躍。日本テレビの番組「ZIP!」で毎週金曜日にリポートを担当している。

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