広がるエコファー「サステイナブル」がトレンドに

パリコレ通信

 2018~19年秋冬パリコレクションが6日、閉幕した。環境を意識したサステイナブル(持続可能)なものづくりに関心が集まるなか、有力ブランドがエコファー(人工毛皮)などの素材を積極的に取り入れる動きが目立った。先端技術を活用した服づくりも印象に残った。

シャネル

 シャネルは、約30本の樹木と一面の落ち葉で会場に森を再現した。滑らかな毛並みが美しいコートに同系色のニットのドレスを合わせるなど、落ち着いた色合いの装い。コートの素材には上質なエコファーを使用した。金色のロングブーツとハンドバッグを合わせ、きらびやかさも取り入れた。会場の木は、元々伐採予定だったものを利用し、紙に加工するという。

ジバンシィ

 ジバンシィは、1980年代のベルリンの夜に着想を得たという。闇夜に映えそうな量感たっぷりのエコファーのコートを連続して登場させた。パッチワークのように見える繊細な柄が特徴的。太めのベルトをギュッと締めてメリハリをつけ、ジッパー付きのブーツを合わせた。

ステラ・マッカートニー

 ブランド創設以来、環境問題に積極的に取り組んできたステラ・マッカートニーは、再生ポリエステルのレザー風素材を使ったワンピースを披露。腐食すると土に返る材料を用い、製造過程で接着剤の使用を控えた靴も提案した。招待状のポーチには「100%堆肥たいひになります」のメッセージと靴下が。環境負荷を軽減する姿勢を強調していた。

イッセイミヤケ

 イッセイミヤケは、ブランドの代名詞であるプリーツを、ニット素材を使って表現した。歩くたびに軽やかに弾み、温かみも感じさせる。自宅で洗える「ウォッシャブル」で、扱いやすさにも配慮した。

バレンシアガ

 先端技術を取り入れた新しい服作りを提案したのはバレンシアガ。モデルの体を3Dスキャナーで計測して型を作り、ベースとなる素材にウールやツイード、ベルベットなどを張り合わせて一着の服に仕立てた。腰のラインを強調したシルエットのコートやワンピースが印象的だった。

仏大統領が晩さん会   

仏大統領府提供

 コレクション期間中の5日、ショーを行ったデザイナーらファッション関係者を招いた晩さん会が、パリのエリゼ宮(大統領府)で開かれた。マクロン仏大統領の主催。

 フランスではファッションを国の基幹産業に位置づけており、パリで創作活動に励むデザイナーらの業績をたたえるのが目的という。アニエスベーさんやジャンポール・ゴルチエさんら国内外の業界関係者が多数出席した。

 アンリアレイジのデザイナー、森永邦彦さんは、マクロン大統領から「これからも、あなたの創作をパリに授けてください」と激励されたという。(パリで、志磨力)

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