メイク講座や肌診断ができる? 化粧品メーカーでひと味違う美容体験

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写真はイメージです

 化粧品メーカーが、自社商品を使ったメイクアップ講座やエステなどを展開している。いつもの化粧品を買うだけではなく、ひと味違う美容体験も楽しめる。

マンツーマンでレッスン

 資生堂の美容施設「SHISEIDO THE GINZA(資生堂ザ・ギンザ)」(東京都中央区)では、美容部員が化粧の仕方をマンツーマンで教える。「メイクの基礎を教わりたくて来た。眉や唇などの細かいポイントのメイクで顔全体の印象が変わった」。初めてという東京都内の20歳代の女性はプロの技に驚いていた。レッスンでは最初に利用者の顔を撮影。顔の形や眉毛の位置、口の幅などを測定する。バランスの良い顔立ちに近づけるために必要なメイクの方法を、実際に化粧品を使いながら指導する。「お客様は、目の間隔がやや広いので、目頭にアイラインを入れると狭まって見えますよ」。個性に合わせてきめ細かくアドバイスする。

「コト消費」で体験型美容拡充

 化粧品メーカーは百貨店のカウンターでのカウンセリングやトリートメントなど「体験型美容」を拡充している。日本百貨店協会によると、2016年の化粧品売上高(速報)は前年から1割近く増加。百貨店の稼ぎ頭の衣料品が5・8%減少する中、化粧品は存在感を増している。

 こうした動きは「モノ」から「コト」に移りつつある消費のありようも反映しているようだ。広告会社「ジェイアール東日本企画」(東京都渋谷区)が15年に首都圏の1都3県に住む18~34歳の男女900人を対象にした調査では、「欲しいモノが思い浮かばない」と答えた人が半数以上だったのに対し、「マッサージ・エステ・ジムなどにお金を使うのは有益」は6割を超えた。

 同社では「消費者は『モノ』の所有には消極的な一方、豊かな経験をしたいという志向を強めている。化粧品も単なる『モノ』として売るのではなく、エステなどの『コト』と組み合わせた方が魅力が伝わる」と分析する。

最上級ブランドのエステコースも

 コーセーは4月にオープンした複合商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」(東京都中央区)で、看板ブランド「コスメデコルテ」の初の旗艦店「メゾンデコルテ」を開業。通常の売り場のように化粧品を陳列・販売するだけでなく、個室でコスメデコルテの商品を使ったエステティシャンによるトリートメントを受けられる。

 ポーラでは、各ブランドの商品を使ったエステコースを設けている。最上級ブランド「B.A」の成分を使ったコースはアンチエイジングがテーマで、顔の洗浄から仕上げまでを一通り体験できる。「商品の良さを知ってもらうためにもエステを設けた」(宣伝部)。

 ファンケルは、肌の表面の一部を採取しておすすめの美容液を紹介するプログラムを展開している。肌にテープを貼って角層をとって、たんぱく質を解析。保湿力や弾力など、肌の状態に適した美容液を選べる。(野口季瑛)