【お悩み相談】毎日がつまらない…人生100年長すぎてため息が出る

お悩み相談は、キャリア、恋愛、仕事と子育ての両立……働く女性の悩みや不安に、人生経験豊富な「お悩みアドバイザー」が回答します。

アラサーの会社員女性です。最近よく耳にする人生100年時代という言葉に辟易へきえきしています。「老後に家族に迷惑をかけないように」といった、長生きリスクを考えた台詞せりふを聞くたびに悲しくなります。
学生のときは、死ぬときに思い残すことがないように、必死に生きてきました。その結果、就活、結婚、出産、家の購入など、大きなライフイベントはだいたい終え、やりつくした感があります。今後のことを思うと、長いな……とため息が出ます。子供はかわいく、ささやかな幸せは感じていますが、毎日、仕事と育児、家事を繰り返すことがつまらなく感じられ、今後は何を目標に生きればいいのかわからなくなってしまいました。
実家の両親は年をとればとるほど仲が悪くなっています。周りの家族を見ても、あまり「うらやましい」「こうなりたい」という家族がいません。どうしたらいいでしょうか。(ハンドルネーム:だるま)

A. 幸せを自分の内側に見つけていく

大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん
大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん(c)Takashi Kurokawa

だるまさん、まずは大きなライフイベント達成、おつかれさまでした! ここまでの一歩一歩にも様々なドラマがあったことだろうとお察しします。一段落して、やりつくした感が出たとのこと。アラサーで既に周りの思う「幸せ」を手にしただるまさんは、一種の燃え尽き感を抱かれているのでしょうか?

何を目標に生きればいいのか分からない時というのは、実はライフステージの転換時、ステップアップ期到来のサインかもしれません。視野を広げ、見方を変える素晴らしいタイミングとも言えるでしょうか。

学生時代から目標をしっかり持ち、努力家のだるまさんの成果は、周囲からすると「幸せをつかんだ勝ち組」なのかもしれません。私は個人的には勝ち組、負け組という表現を不自然に感じます。幸せは他人の評価ではなく、自分が感じるものだからです。「うらやましい」「こうなりたい」という他人の姿は、物質的価値に基づいていて、自分の外側にあるものです。そしてそれらは、手に入れたら終わりで、クリアすると次が見えなくなったり、満たされたと感じても、すぐに欠乏感が出てきたり……。幸せを外側に求めるのではなく「自分の内面に見つけていく」のは、どうでしょう?

だるまさんがワクワクされることは何でしょうか? 大小かかわらず、そのワクワク感が羅針盤で宝です。今、目の前にある事のどれにも幸せへ繋がるポイントがあるはずなのです。子育てもお仕事も、視点を変えて「与えられたベスト」だと捉えてみてください。その中に丁寧に、小さな喜びを見つけていくことが、決して消える事のない、大きな幸せを教えてくれるはず。

子は育てるものでもあれば、親が子どもに育てられるものでもあります。今の子ども達には、私たち世代の知らない、新しいモノの見方や、感性が備わっています。子どもの未来は自分の幸せな未来そのものです。そこには学びがあふれています。

おっしゃるように、人生100年時代と言えど、長生きもその中身が大切ですよね。誰もが、健康で、日々充実、楽しく生きる100年時代を迎えたいことだと思います。

私が移住した高知県は、全国で1位、2位を争う高齢化“先進県”です。道を歩けばおじいちゃん、おばあちゃん率の高いこと! 90代でも一人で買い物にもシャカシャカ出歩き、道端で顔見知りとおしゃべりして笑い合っている姿を目にする度、ほっこり幸せをいただいています。

仕事も自営業の方達は死ぬまで現役を目指して、畑仕事も、地域や町内会のことも生き甲斐として取り組んでいます。現役で生きるって素晴らしいなと感じます。「人」として現役で生きるというのは人生のベース。大切ですよね。

「今日も元気だ! 飯がうまい!」「生きているだけで幸せ!」と、花を見ても、風が吹いても感動できる、笑顔あふれる人生って最高だなと思います。

大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん
安藤 桃子(あんどう・ももこ)
映画監督

1982年、東京都生まれ。高校時代よりイギリスに留学し、ロンドン大学芸術学部を卒業。その後、ニューヨークで映画作りを学び、助監督を経て2010年「カケラ」で監督・脚本デビュー。14年に、自ら書き下ろした長編小説「0.5ミリ」を映画化。同作で報知映画賞作品賞、毎日映画コンクール脚本賞、上海国際映画祭最優秀監督賞などを受賞し、国内外で高い評価を得た。「0.5ミリ」の撮影を機に高知県に移住。ミニシアター「キネマM」の代表や、表現集団「桃子塾」の塾長、ラジオ番組「ひらけチャクラ!」(FM高知)のパーソナリティーも務めている他、子どもたちが笑顔の未来を描く異業種チーム「わっしょい!」では、農・食・教育・芸能などの体験を通し、全ての命に優しい活動にも愛を注いでいる。また、有機農産物の作り手が集う出店イベント「高知オーガニックフェスタ」の実行委員長に就任。初のエッセイ集「ぜんぶ 愛。」(集英社インターナショナル)が大好評発売中。

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