【お悩み相談】時短で周囲に負い目…在宅勤務で育児と仕事に疲れた

お悩み相談は、キャリア、恋愛、仕事と子育ての両立……働く女性の悩みや不安に、人生経験豊富な「お悩みアドバイザー」が回答します。

30代会社員女性です。小さい子どもがいるため、現在時短を取って働いていますが、そのことに対して引け目を感じます。同僚たちはとても優しく、私に大変気を使ってくれます。「ありがたい」の一言で、仕事を頑張ることでお返ししようと思っています。
ですが、最近、疲れてきてしまいました。一日中、仕事のことが頭から離れません。コロナ禍で在宅勤務が増え、仕事とプライベートの区切りがつけにくく、業務が長時間にわたってしまいます。お給料も時短分は少なくなっていますが、同僚に私の業務のしわ寄せがあることや、気を使わせているのではないかという負い目から、休日や業務時間外でも、業務が出来るときは業務にあたらなければと思い、苦しいです。
本来やりたかった仕事ではないため、夫は「辞めてもいい」と言ってくれますが、このご時世、仕事があるだけでも幸せだと思っています。与えられた境遇でベストを尽くさないことは「逃げ」になると思うので、今のところ辞めることは考えていません。
どうしたら時短の負い目を感じずにいられるでしょうか。また、仕事とプライベートの頭の切り替え方法を教えていただき、周りの優しさに甘えている私に活を入れてほしいです。(ハンドルネーム:わたあめ)

A. 子育て脳をメインに、仕事を息抜きに

大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん
大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん(c)Takashi Kurokawa

わたあめさんのお悩みは、私もずっと抱えていたことなので、ものすごくお気持ちが分かります。わたあめさんは仕事にも真摯しんしに向き合い、人への気遣いもある優しい方だと思います。そんなわたあめさんだからこそ、同僚の皆さんもあたたかく受け入れてくださるのだと思います。

在宅勤務は確かに公私の区別がつけにくく、私自身も仕事の真っ最中に子どもがコップをひっくり返すわ、猫がパソコンの上に飛び乗るわ、しっちゃかめっちゃか。お子さんがおいくつなのかにもよりますが、早めに寝かしつけてから夜間作業や時間を区切る。もし、乳児さんを育てているのなら、思い切って子どものバイオリズムに合わせるのも良いと思います。

現代社会の時間の使い方と真逆になりますが、意識の切り替えが大切になります。子育てリズムをメインにしちゃうのです。子育て脳をメインにすると、仕事脳に切り替えることが息抜きになるという不思議が起きます。母性的本能と理性の切り替えですね。今、子育て&在宅という状況がわたあめさんの人生にあるのなら、それが今やるべき人生のテーマなのだと思います。

子どもが20分昼寝をしている間に一転、仕事に集中し、起きたら母を楽しむ。軸をチェンジして区切りをつけるというのは、あいまいな境界線をクリアにしてくれる気がします。

時短であっても必要とされる存在であるというのは、大きな宝だと思います。わたあめさんはやりたかった仕事ではなかったかもしれませんが、仕事場の皆さんからの信頼の積み重ね=わたあめさんの業務能力だと思います。

「迷惑をかけてしまう」「誰かにしわ寄せがいく」と悩んだり、重たい感情で向き合ったりするよりも、「これで誰かがちょっとでも楽になるかな?」のほうに視点をシフトしてみてください。ぜひ、「申し訳ない」を「ありがとう!」へ意識チェンジしてみてください。

「おかげさまで子どももすくすく育っています」「いつもありがとう!」という明るい心から、喜びがみんなに伝わり、それこそが場の空気を変え、みんなもサポートするのが楽しくなると思います。職場にいなくても、心の向け方ひとつで、他者の心を通じて場を変えることができるのではないでしょうか。

そして、疲れたと感じた時は、自分の心への充電タイムの合図。肩の力を抜いてホッとし、エネルギーを満たしてあげてください。休むことは逃げではありません。思いっきり周囲の人たちのあたたかい手の上でジャンプしてください。

愛は呼吸と同じだと、いつも意識しているのですが、吸ってばかりでも、吐いてばかりでも苦しいもの。同僚の優しさは、わたあめさんが今までに差し出した優しさや一生懸命さへのお返しです。素晴らしい循環です。決して甘えているとは思いません。

同僚の皆さんは子育てをする大変さを知っていて、そこを応援してサポートしてくれているのだと思います。ぜひ、同僚からの愛を素直に受け止めて、仕事でお返しするのではなく、母としても幸せをいっぱい感じてください。

仕事を辞めてもいいとまで言ってくれる旦那様の大きな愛、最高です! ちなみに、見方を変えれば、辞めてもいいという夫の一言は「本来やりたかったこと」へ進むラッキーチャンスの到来! 「好き」を仕事に生きていたら、負い目を感じたり、しんどかったりすることはほとんどないはず。あったとしても、喜びで乗り越えられるのが本来です。

子育ても、大きな経験と大切な学びです。ここまでやってきた自分に「お疲れさま」と声を掛けて、次のステップへジャンプするのは、決して逃げではありません。丁寧で気配りのできるわたあめさんが、過去にしっかりと一礼をして納めれば、みんなも追い風を送ってくれるはず。

母として、わたあめさん個人として、もちろん妻として、全ての立場で最高に幸せになってください!

大手小町のお悩み相談に回答する映画監督の安藤桃子さん
安藤 桃子(あんどう・ももこ)
映画監督

1982年、東京都生まれ。高校時代よりイギリスに留学し、ロンドン大学芸術学部を卒業。その後、ニューヨークで映画作りを学び、助監督を経て2010年「カケラ」で監督・脚本デビュー。14年に、自ら書き下ろした長編小説「0.5ミリ」を映画化。同作で報知映画賞作品賞、毎日映画コンクール脚本賞、上海国際映画祭最優秀監督賞などを受賞し、国内外で高い評価を得た。「0.5ミリ」の撮影を機に高知県に移住。ミニシアター「キネマM」の代表や、表現集団「桃子塾」の塾長、ラジオ番組「ひらけチャクラ!」(FM高知)のパーソナリティーも務めている。子どもたちが笑顔の未来を描く異業種チーム「わっしょい!」では、農・食・教育・芸能などの体験を通し、全ての命に優しい活動にも愛を注いでいる。初のエッセイ集「ぜんぶ 愛。」(集英社インターナショナル)が大好評発売中!

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