【お悩み相談】子どもがほしい…でも職場に迷惑をかけたくない

お悩み相談は、キャリア、恋愛、仕事と子育ての両立……働く女性の悩みや不安に、人生経験豊富な「お悩みアドバイザー」が回答します。

昨年結婚したアラサー女性です。少人数の部署で働いています。
そろそろ子どもをと考えていたのですが、1年前に育休から復帰した先輩が再び産休に入ることになりました。小規模な会社のため、今のところ人員補充もなさそうで、残った人たちで現在の仕事をこなしていかなければなりません。
こんな状態なので、もし私が妊娠したら、さらに1人少なくなり、他の同僚に迷惑がかかってしまいます。
その先輩が悪いわけではないのですが、どうにも「早い者勝ちなのか……」のような考えになってしまい、いろいろもどかしいし、くやしいです。
職場の根本的な問題なので、経済的な不安はもちろんあるのですが、いっそ会社を辞めてしまおうかとも考え始めました。
アドバイスをいただければ幸いです。よろしくお願いします。
(ハンドルネーム:ウーラ)

産婦人科医・タレントの丸田佳奈さん

A:妊娠出産を望むなら、産婦人科医の立場としてはなるべく早いほうがいい

仕事と出産・育児の両立。子どもを持ちたい働く女性の多くがぶつかる壁です。私個人としては、この社会の壁がいまだにあること自体が問題だと思うのですが、なかなか改善されそうにもなく自分でうまく対応していくしかありません。

まず、産婦人科医の立場からアドバイスさせていただきますと、妊娠・出産を望むなら、20代以降ではとにかく早いほうがいいです!

35歳を過ぎると、妊娠する確率や赤ちゃんを得られる確率は年をとるごとに急激に低下し、40歳になるとかなり厳しくなります。さらに、妊娠・出産できるかどうかはとても個人差があり、妊活をしてみないとわかりません。たとえ不妊治療をすることになっても、年齢が早い方が授かりやすいのです。

また、「妊娠って、思っていたよりも全然しないんですね!」ということをよく言われます。不妊でない20~30代の女性でも1回で妊娠できる確率は約20%と言われ、計画通りにいかないのも妊娠の難しいところです。

何人目ということも関係ありません。「2人目不妊」という言葉を聞いたことはありませんか。「1人産んでみたら2人目3人目も欲しくなった」というお母さんは実際とても多いです。最後の子どもを、より確実に授かれる年齢のうちに産む、ということが大切になります。

これらを考えると、自分のタイミングで妊活、妊娠してよいと思います。職場のために自分の子どもや自分の人生をあきらめる必要はありません。

そもそも、本来、妊娠することに女性が後ろめたさを感じること自体がおかしなことではないでしょうか。人間にとって妊娠は自然なことであり、仕事をする女性にも子どもを持つ権利はあります。

「状況わかっているよね!?」とか「このタイミングで!?」と思う人もいるかもしれませんが、そのような人はきっとウーラさんがいつ妊娠しても同じように思うでしょう。相手にしていては、いつまでも子どもを持つことなどかなわないです。

その上で、できれば職場とも良好な関係を築けたら……も考えてみます。

まずは、妊娠前の妊娠希望報告。これはしなくてよいです。いつ妊娠するか、妊娠できるかもわからないことを考えると、結果的に自分が苦しくなることさえ考えられます。ウーラさんが結婚している時点で、職場も妊娠の可能性を考えているのではないでしょうか。

妊娠した後は、遅かれ早かれ職場に妊娠の報告をしなければならなくなります。

職場の女性の妊娠報告に対してどう思うかは、年齢、性別で異なってくると思います。ちなみに、私の職場は、同年代の女性が圧倒的に多かったため、「いつ自分も同じ立場になるかわからないから」とみんなが思っていたこともあり、お互いに妊娠することには寛容でした。もちろん人数が減れば残された人はそれなりに大変にはなりましたけどね。

頂いた文章から察するに、ウーラさんの職場は、同年代の社員の割合もそれなりで、女性も含まれていると見受けられます。

先輩から産休に入ると言われた際に、ウーラさんや他の同僚は何か思いましたか。ある程度受け入れたと思うなら、その先輩の対応が良かったのかもしれません。逆に、不満を強く感じたのであれば、先輩がどのように振る舞えば不満に感じなかったと思いますか。自身に置き換えた際に、ヒントとして使えるかもしれません。

例えば、上司のみに報告して、同僚や部下にはこれといった気遣いもなく、さっさと産休に入ってしまうよりは、一人一人に「迷惑かけるね」「ありがとう」「できるだけ早く戻るね」など一言でもあれば印象は大きく違います。職場や同僚にしっかりと配慮した対応をすれば、理解してくれる人は多くなるのでは、と思います。

一時的な感情で会社を自分から辞めてしまうことは、まずはやめましょう。ウーラさんが後悔する可能性があります。それに、職場や同僚にとっても、産休であればいつかは復帰してくれますが、もしも退職されるとなると圧倒的にそちらの方が痛手になります。退職は最終手段です。

職場に気をつかって妊娠を後回しにしてきた結果、不妊治療が必要になったり、子どもを持てなかったりする女性もたくさんいます。優先順位は職場より自分です。決して後悔しないようにしてください。

産婦人科医・タレントの丸田佳奈さん
丸田佳奈(まるた・かな)
産婦人科医、モデル、タレント

 1981年8月生まれ。北海道網走市出身。日本大学医学部医学科卒業。2007年度「ミス日本ネイチャー」を受賞する。現役の産婦人科医という立場から、テレビ・ラジオや雑誌などでコメンテーターとして活躍中。17年に第1子を出産。著書は「キレイの秘訣ひけつは女性ホルモン」(小学館)、「間違いだらけの産活」(学研プラス)。

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