【お悩み相談】夫に優しくできず離婚。裏表がある性格を直したい

お悩み相談は、キャリア、恋愛、仕事と子育ての両立……働く女性の悩みや不安に、人生経験豊富な「お悩みアドバイザー」が回答します。

少しでも自分の性格を直せればと思い、相談させていただきます。私は40代で、普段友人や同僚からは「穏やかで優しいね」と言われます。実際に、周りに気を使い、何でも買って出て行動するタイプです。ですが、実は私は優しい人間ではありません。元夫には「○○してあげたい」という気持ちより「ああしてほしい、こうしてほしい」という気持ちが強く、要求ばかりで不満がつのり、離婚しました。
不満がたまると自分の弱さからイライラし、大声を出したり、食器や包丁を床に投げつけ八つ当たりをしたりし、そういう態度も離婚理由のひとつです。子供に対しても必要以上に強い口調で叱ってしまうこともあります。
家庭内の私は、友人や同僚への態度と激しいギャップがあります。自分では意識して態度を使い分けているつもりはありません。もちろん、家庭内でも優しくありたいのです。現在お付き合いしている人はいませんが、できれば将来再婚をしたいと思っています。でも、私の性格から、結婚したらまた同じことを繰り返してしまうのではと、自分に自信がありません。どうすれば、心の底から優しい人になれるでしょうか?(ハンドルネーム・ゆか)

A.貴女は優しい人です

日本テレビ映画事業部プロデューサー、谷生俊美さん
大手小町のお悩み相談に回答する、日本テレビ映画事業部プロデューサー・谷生俊美さん

相談文を拝読し、ご自身を冷静に分析されている方だなと感じました。普段、ご友人や同僚からは「穏やかで心優しいね」と言われる一方、親しいご家族には「八つ当たりをする」「必要以上に強い口調で叱ってしまう」のですね。おっしゃる通り、そこだけを切り取ると、「裏表のある」性格のようにも思えます。ただ、私は、そうは思いませんでした。貴女あなたは基本的に優しい人だと感じました。だからこそ、真剣にこうしたお悩み相談に投稿されたり、再婚したらまた同じことを繰り返してしまうのでは、と心配されたりするのです。「自分に自信がない」と感じるのも、愛する家族にも優しくありたいのに、時折激しい行動に出てしまうことを責めているからです。まず、自分を責めることはやめましょう。ポジティブな方向に進むとは私には思えません。そうではなく、少なくとも「常に優しくありたい」と願っている自分のありのままを抱きしめてください。

私の知人の事例から

その上で、思ったことをつづります。きっとゆかさんは、真に心を許した相手には、絶対的に甘えたい、愛されたいという期待から、それが満たされていないと感じた時に感情がコントロールできなくなるのではないでしょうか。どれだけ腹が立ったとしても、「食器や包丁を床に投げつけ」るのは、やはり少し常軌を逸していると思います。思い出したことがあります。私の知人で、時折激しい感情を抑えられず、パートナーに対し似たような形での衝突を繰り返していた人がいました。離婚寸前までいきましたが、ある時、心療内科に相談し、カウンセリングを繰り返した結果、「こころの病」であることがわかったのです。その後、そうした症状に効果のある治療も受けて、現在も円満に(色々あるでしょうが)夫婦関係を続けています。その女性は、暴力的になった後は、自責や後悔、絶望感から何もできなくなるほどだったそうですが、治療の効果で症状は安定したそうです。このケースの場合、性格的な問題である、と理解しようとしていたことが、実は心の病、障がいである、とわかったことで、2人で問題に向き合い、力を合わせて症状と関係の改善に努力を重ねることができ、事態が改善したのです。

専門家の助けを求めては

ゆかさんの場合、すでに離婚されているとのことですが、将来再婚したい、という前向きな希望を持たれているわけですし、一度心療内科を受診されるのもいいかもしれません。専門家からの診断を受けることは、絶対的でないにせよ、一つの安心材料や、問題改善に向けたヒントにつながる可能性は十分にあると思います。心療内科を受けることについて、恥ずかしいとか、そうした感情は一切持つ必要はありません。私を含め、人間は誰しもそんなに強くはないし、時に専門家や周囲の人に助けてもらうことは、何ら恥ずべきことではないからです。

冬来たりなば春遠からじ

ご自身の課題を過去の体験から冷静に分析し、改善しようと努力されているゆかさんは、すてきな人です。裏表があるのではなく、愛を求める思いが強すぎるがゆえに、時に制御不能になるだけだと思います。ただ、私は心療内科の専門家ではありません。専門家のアドバイスを含め、ご自身の「弱さ」ではなく、感情制御についての「理解」を深めてみてください。その先には、きっと本来のゆかさんの優しさがあふれる愛の居場所、が待っているはずです。「冬来たりなば春遠からじ」———ゆかさんの人生の次のチャプターは、きっと優しい日差しとあたたかな愛に包まれた春であることを、心から祈っています。(谷生俊美さんの担当は今回で終わりです)

【インタビュー】

谷生俊美(たにお・としみ)
 

日本テレビ映画事業部プロデューサー。神戸市出身。東京外国語大学、同大学院博士前期課程(修士課程)修了後、2000年、日本テレビに入社。報道記者として社会部、外報部(現・国際部)カイロ支局長を歴任。12年、編成局に異動し、「金曜ロードSHOW!」プロデューサーとして勤務。トランスジェンダー女性であることを明かし18年10月から「news zero」のゲストコメンテーターに。12月、事業局映画事業部に異動し、映画製作に関わる。

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