一人暮らしの娘が、結婚を決めた彼氏と一緒に家に来ました。しかし、その彼氏は異常に何度も手で顔全体を拭う仕草をするのです。娘に「彼氏さんは、緊張しているの?」と聞いたら「癖だよ」という返答でした。その時は納得したのですが、すごく気になって、心配です。病院でみてもらうように言うと関係が悪くなるんでしょうか? 娘が選んだ男性ですし、このままやり過ごした方がいいのでしょうか?(ハンドルネーム:ミッチー)
A.ケチをつけたい親、反発したくなる娘……互いを思いやる余白を持って
大事に育ててきた娘さんの一生涯支え合うパートナーは、より理想に近い完璧な人であることが一番良い、と誰もが思うものでしょう。少しでも何か気になることがあれば、ケチをつけたくなるのは当然だと思います。
一方、娘世代は、母親から言われると、「お母さんたちの時代とは違う!」と、感情的になり、聞く耳が持てなくなりますよね。昔は非常識だったことが世の中に定着し、メジャーになったりすることが多々ありますから。
今回のケースのように、ちょっとしたことで親子がもめることは意外と多いと思います。話す時の態度や癖など、ささいなことが気になり、親は「この人は、社会人として、人として、本当に大丈夫?」と、いろいろ悪い方に勘ぐってしまうこともあるでしょう。「この癖を治さずに今に至るということは、注意する人は周りにいないの?」と、もっと深読みしてしまうかもしれません。
親が娘より経験値の高い先輩として、意見を述べることはいいと思いますが、「首を突っ込みすぎない」ことが大事なんだろうと思うのです。完璧な人っていうのは、世の中ほとんどおらず、みんな何かしらの欠点を持っているわけで。
「顔を拭っている」という行動が、「時として不快に感じる人がいる」「取引先など社会において、その不快が足を引っ張ることもある」「場合によっては病気からくるものもある」と娘さんに伝えたくなります。でも、いまは「家族になるなら、お互いの気になることを話し合えるようになっていますか?」ということだけをお伝えするのがいいのではないでしょうか。
娘さんたちがちょっとしたことを話し合える仲なのか、アドバイスを受け入れる度量があるのか、もし彼が病気だったとして支えられるのかなど、本人たちが解決しなければならないことはいくつもあるでしょう。
母として、いろいろ聞いてみたくなるとは思いますが、本人たちから意見を求められたり、相談を受けたりすることがあれば、その時に口を挟む、というのはいかがでしょうか。
娘さんも、母の心配を全部はねのけず、参考意見として心の隅にとどめておく余白を持つと、それが役に立つことがあるはずです。パートナーの気になる点をそのままにせず、冷静に話し合えると、より良い関係になれますよね。この際だから、結婚前にお互いの気になる点を話し合うのもいいかもしれません。
「よくわからないけど、癖が治せないなら、一緒に病院行ってみる?」と、娘さんたちが2人で向き合えるようになるといいですね。
あなたの悩み、アドバイザーに相談してみませんか?