ランチの時間が苦痛です。今の会社では、私が入る前からグループのようなものができていて、入りづらい雰囲気です。最初はいくつかのグループの仲間に入れてもらってランチに行きましたが、私の知らない人のうわさ話や悪口で盛り上がったり、私が話すとしーんとしてしまったりして、いつの間にか一人で行くようになってしまいました。特に仲が悪いというわけではないのです。気の合わない人と一緒にご飯を食べるのも気詰まりですが、ほかの女性の同僚たちが一緒にランチをしているのに、自分だけ一人で会話のないランチも孤独だなと思ってしまいます。一人は気楽と割り切っていますが、一人でご飯を食べている姿を同僚たちに見られら嫌だなとも思います。そんな時にどう気持ちを切り替えたらいいのでしょうか。(ハンドルネーム:トモ)
A: 横文字のおしゃれ感を脱して、一人で美を蓄えましょう
まず、「ランチタイム」と言うから「誰かとキャッキャワイワイしながら食べるもの」だという洒落た印象がついてしまうのではないでしょうか。「昼食休憩」……。ほら、あっという間にシンプルで重厚な「栄養補給に集中しなくてはいけない時間」に早変わり。些細なことかとあきれられるかもしれませんが、私は意識の改革とは、言葉の雰囲気を変えて解釈することから始まると信じています。元々、横文字弱いんですよ私。「マストで」って言われて「え? 船の?」と答えたことも。英米文学部で何をしていたのやら。
孤独の中にいても、何処かに属したとしても、必ず「そこにいることの不安や悩み」はついてきます。トモさんは無理して仲間入りして、「あ、やだな」と感じた末の現状。噂や悪口で心晴れない種類の方なのでしょう。ほんのり属していたグループからさりげなく抜け出して、いまでも「仲は悪くない」の状況を保っている己のバランスの良さをもっと尊く思うべきです。これはすごい技術ですよ。気まずくなったっておかしくないのですから。属していない今を貴重に感じていないことは何とももったいないことですよ。
昼食休憩は一人で。文庫本や雑誌を持って、「一人でやることあるんです、私」という姿勢を整えましょう。お昼ごはんの画像を撮って、食事日記(またはブログ)をつけてます、でもいいかもしれませんね。休憩は「休んで憩い、健やかな身体を保つもの」。とめどない悪口は不健康と無感動と不感症の種ですよ。結んだ口の内側に、美しさはたまっていくのですから。
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